ゴールド・メダル賞受賞者一覧
読売テクノ・フォーラムは、優れた業績を挙げた若手の日本人研究者を毎年3名ほど選んで「ゴールド・メダル賞」を贈賞しています。
この賞は、「ミニ・ノーベル賞」とも言える科学賞で、1995(平成7)年に創設されました。 正賞は純金製のメダルで、副賞の50万円とともに贈られます。
受賞者は、読売テクノ・フォーラム代表と4名の顧問で構成する選考委員会で審査し、決定します。贈賞式は毎年、4月に行われ、受賞者の業績は読売新聞紙上で紹介します。
※なお、「ゴールド・メダル賞」は、受賞者から、各研究分野で主導的な役割を担う研究者が生まれるなど、一定の成果を収めたことから、2019年をもちまして25年の歴史に幕を閉じることになりました。
受賞年 | 名前 | 受賞テーマ |
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第1回 1995 |
廣瀬 通孝 | バーチャル・リアリティの先駆的研究 |
林崎 良英 | 高速ゲノム解析法の創出 | |
三品 昌美 | 脳の情報伝達と記憶・学習の分子機構 | |
第2回 1996 |
上野 直人 | 初期発生を制御する細胞増殖因子 |
村井 純 | 広域情報通信技術の基盤的研究と応用 | |
第3回 1997 |
児玉 龍彦 | 成人病の分子細胞 生物学的研究―血管と神経の老化のスカベンジャー理論 |
田畑 哲之 | 藍藻ゲノムの全塩基配列の解析 | |
河口洋一郎 | コンピューター・グラフィックス(CG)のパイオニア | |
第4回 1998 |
岩田 洋夫 | 体性感覚を呈示するメディア技術の研究 |
加藤 茂明 | 遺伝情報を制御するステロイドホルモンレセプターの解明 | |
徳富 光恵 | C3植物へのC4光合成遺伝子の導入―C3植物の光合成機能改良に向けて | |
松岡 信 | 徳富氏との共同研究 | |
第5回 1999 |
北村 俊雄 | 蛋白質機能を指標とした新規遺伝子単離法の開発と応用―レトロウイルスベクターを利用した発現クローニング法の開発 |
冨田 勝 | コンピューターを用いた仮想的細胞(電子化細胞)の構築―遺伝子情報の統合的解析へ新手法 | |
第6回 2000 |
合原 一幸 | 決定論的カオスの工学的研究について |
柳沢 正史 | 睡眠と食欲を調節するオレキシンの発見と機能解析 | |
篠崎 和子 | 乾燥・塩害・低温に耐えるスーパー植物の開発 | |
第7回 2001 |
藤田 誠 | 新しい集合性分子システムの設計と創製 |
中谷 喜洋 | 癌抑制に関わる蛋白複合体の機能解析 | |
相田 卓三 | ナノ構造体を利用する新物質 ・新機能の創成 | |
第8回 2002 |
下村伊一郎 | 脂肪細胞の多機能性と生活習慣病発症メカニズムの解明 |
柿本 辰男 | 植物ホルモンであるサイトカイニンの合成酵素と受容体の発見と機能解析 | |
芝 清隆 | 「繰り返し配列」に基礎をおくタンパク質の新しい人工合成法 | |
第9回 2003 |
上田 実 | 植物就眠運動の有機化学的解明 |
芳坂 貴弘 | 遺伝暗号を拡張した人工蛋白質合成システムの開発と応用 | |
中福 雅人 | 中枢神経系の再生と脳疾患治療への応用 | |
第10回 2004 |
山中 伸弥 | 初期胚の分化や腫瘍形成を調節する因子の発見と再生医療への応用 |
岡野 栄之 | 成人脳における神経幹細胞の同定とそれを用いた中枢神経系の再生に関する研究 | |
丸山 茂夫 | アルコールを用いた単層カーボンナノチューブの低温合成法の開発と応用 | |
第11回 2005 |
鎌田 俊英 | 高度情報化社会を実現する有機半導体デバイスの開発とその展開 |
上田 泰己 | 睡眠や生命のリズムをつかさどる体内時計のシステム生物学的解明 | |
古澤 明 | 量子コンピューターに道を拓く量子テレポーテーションネットワークの創成 | |
第12回 2006 |
上杉 志成 | 有機化合物を基盤に生命現象を解明するケミカル・ジェネテイクス研究 |
高柳 広 | 新たな学際領域・骨免疫学を拓く骨代謝制御機構の発見 | |
湯浅 新治 | 次世代メモリ・MRAMの実用化に道を拓くスピントロニクス研究 | |
第13回 2007 |
山口 茂弘 | 典型元素を導入した新たなπ電子系材料の創製 |
今堀 博 | フラーレンを用いた新規な人工光合成分子の合成 | |
大槻 純男 | 中枢支援・防御システムとしての新たな血液脳関門輸送機構の解明 | |
第14回 2008 |
東原 和成 | 領域横断的手法 を用いた嗅覚受容体の機能の解明 |
田中 拓男 | メタマテリアルを駆使したプラスチックレンズの先端的基盤技術の開発 | |
中邨 智之 | 弾性線維の形成と再生の分子機構の解明 | |
第15回 2009 |
國吉 康夫 | 人型ロボットを用いた動作の"ツボ"の解明と認知発達原理の先駆的研究 |
笹井 芳樹 | ヒトのES細胞 (胚性幹細胞)から層構造を持った大脳皮質組織の産生に世界で初めて成功 | |
間野 博行 | 肺がんの原因遺伝子の発見とそれに基づく有効な治療薬剤の開発 | |
第16回 2010 |
高橋 和利 | iPS細胞(人工多能性幹細胞)の作製とその技術的改良 |
藤井 直敬 | 新たなBMIによる社会的脳機能解明のための先駆的研究 | |
吉崎 悟朗 | 生殖細胞の異種間 移植による代理親魚養殖技術の実用化 | |
第17回 2011 |
川口淳一郎 | 探査機「はやぶさ」による小惑星「イトカワ」への往復飛行と微粒子採取の成功(プロジェクトチームに表彰 代表川口教授) |
福岡 修一 | いもち病の量的抵抗性遺伝子の発見と活用 | |
山内 敏正 | アディポネクチンの受容体と抗糖尿病・運動模倣効果の発見 | |
第18回 2012 |
浦野 泰照 | 細胞応答観察や微小がん検出を実現する蛍光プローブの精密開発研究 |
小川 毅彦 | 培養下での精子形成法の開発 | |
竹内 昌治 | 生体と機械の融合に関する先駆的研究 | |
第19回 2013 |
浅井 祥仁 | ヒッグス粒子発見への貢献 |
井藤 彰 | 磁性微粒子を用いた医療技術の開発 | |
斎藤 通紀 | 生殖細胞発生機構の解明とその再構成 | |
第20回 2014 |
齊藤 英治 | 電子スピン流の基本現象の発見 |
東山 哲也 | 被子植物の受精メカニズムの解明 | |
水島 昇 | オートファジーの分子機構と生理機能の解明 | |
第21回 2015 |
井上 治久 | iPS細胞の神経難病医学への応用 |
小林 隆 | 電子ニュートリノ出現の発見 | |
野地 博行 | 1分子計測によるATP合成酵素の研究 | |
第22回 2016 |
岡田 随象 | 遺伝統計学によるゲノム創薬の研究 |
菅 裕明 | 特殊ペプチドを基軸とした創薬基盤技術の開発 | |
中村正人 | 探査機あかつきの金星軌道投入成功(プロジェクトチームに表彰 代表中村教授) | |
第23回 2017 |
伊丹 健一郎 | 迅速合成触媒の開発と機能性分子の創製 |
井出 哲 | 巨大地震の発生機構の研究 | |
斉藤博英 | RNAによる細胞運命制御システムの開発 | |
第24回 2018 |
井上将行 | 天然有機化合物の新しい化学合成戦略の開発 |
林克彦 | 多能性幹細胞からの卵子再生技術の開発 | |
三好建正 | ビッグデータ同化によるゲリラ豪雨予測の研究 | |
第25回 2019 |
石原安野 | 高エネルギー宇宙ニュートリノを南極で初観測 |
合田圭介 | 人工知能による細胞選抜装置の開発と展開 | |
正岡重行 | 植物の葉緑体に学ぶ金属錯体の開発 | |
松林嘉克 | 植物の成長を支えるペプチドホルモン群の発見 |