読売新聞の連載小説・漫画

連載小説

読売新聞は、実力派や気鋭の作家の書き下ろし小説を朝夕刊で連載しています。

現在の朝刊の連載小説は、半沢直樹シリーズなどで人気の直木賞作家、池井戸潤さんの書き下ろし長編「花咲舞が黙ってない」。ヒロインの舞は、正義感あふれる銀行員。上司にも不正にも体当たりでぶつかります。すでにドラマで評判ですが、本紙連載ではまったく新しい物語で大奮闘しています。夕刊(一部地域朝刊)では、「土の中の子供」で芥川賞、「掏摸(スリ)」で大江健三郎賞を受賞し、海外でも評価が高まる中村文則さんが、SF的な想像力を駆使した大作に挑む「R帝国」を連載中です。

明治期は、言文一致の先駆的な作品とされた山田美妙の「武蔵野」を連載するなど文学新聞として名をはせ、尾崎紅葉の「金色夜叉」も熱狂的な人気を集めました。

昭和期には吉川英治「太閤記」や松本清張「砂の器」などの歴史的名作を連載。近年も、ベストセラーとなった角田光代さんの「八日目の蝉」や松浦寿輝さんの「川の光」、町田康さんの「告白」(谷崎潤一郎賞)など、文学性の高い作品を生み出しています。

花咲舞が黙ってない
R帝国

<作者の言葉>

池井戸潤さん
池井戸潤さん
「花咲舞が黙ってない」

肩の力を抜いて気楽に読める娯楽小説です。

物語の舞台は、20世紀末の銀行業界。歯に衣(きぬ)着せぬ物言いと驚異の事務能力で一目置かれる若手女子行員・花咲舞が、ちょっと頼りない上司の相馬健とともに、銀行の内外で起きる様々な難事件を解決していきます。舞と一緒に怒って笑って、ときにほろりとする。そんな物語にしたいと思っています。どうぞ、お楽しみに。

中村文則さん
中村文則さん
「R帝国」

現在より少し科学技術の進んだ、ある架空の国の物語。平和を説きながら戦争をし、人権の重要性を説きながら人権を蔑(ないがし)ろにする。そんな不気味な国を描きながら、日本だけでなく、今現在世界に漂う不穏な空気の奥にある正体を、大胆に表現できたらと思う。

独裁政治の恐怖を描いた名作は幾つかあるけれど、ここに書くのは資本主義で民主主義であるのに、何かを間違え悪夢に覆われていく世界。代表作にする意気込みで頑張りたいです。

漫画

朝刊社会面に毎日連載され、「朝の顔」になっているのが、植田まさしさんの「コボちゃん」です。1982年(昭和57年)の連載開始から1万2000回を超えています。読売新聞の歴代漫画で随一の長寿作品であるだけでなく、全国紙の現役漫画の中で最多の連載回数を記録しています。連載1万回に達した2010年6月14日には、主人公・コボちゃんの妹・ミホちゃんが誕生し、一層にぎやかになりました。

夕刊社会面は、2012年から唐沢なをきさんの「オフィス ケン太」を連載しています。IT企業で社員を癒す「オフィス犬」の役目を果たす、柴犬のケン太が主人公です。

日曜版は、そにしけんじさんの「猫ピッチャー」を13年から連載。プロ野球初の猫投手という設定の主人公・ミー太郎のかわいらしさが評判になり、アニメ化やキャラクターグッズの制作も行われています。「コボちゃん」と「オフィス ケン太」は4コマ漫画ですが、「猫ピッチャー」は23コマとワイドです。

歴代の連載漫画には、秋好馨「轟先生」(1949~73年)、鈴木義司「サンワリ君」(1966~2004年)、けらえいこ「あたしち」(1994~2012年)などがあります。コボちゃんに次ぐ長期連載は、「サンワリ君」の1万1240回です。

コボちゃん
コボちゃん
オフィス ケン太
オフィス ケン太
猫ピッチャー
猫ピッチャー