読売新聞の連載小説・漫画

連載小説

読売新聞は、実力派や気鋭の作家の書き下ろし小説を朝夕刊で連載しています。

現在の朝刊の連載小説は、直木賞作家、三浦しをんさんの「愛なき世界」。「本を編む」で本屋大賞に輝くなど、人気も実力も折り紙つきの作家が執筆するのは、植物学の研究者たちが織り成す摩訶(まか)不思議な人間模様。東京・本郷を舞台に、楽しく心温まる物語が広がります。夕刊(一部地域朝刊)では、「 若冲 じゃくちゅう 」で親鸞賞、「満つる月の ごと し」で新田次郎文学賞を受けるなど、壮大な歴史・時代小説で知られる澤田瞳子さんの「落花」を連載中です。平安中期の僧を主人公とした、 平将門 たいらのまさかど の乱を巡る長編です。

明治期は、言文一致の先駆的な作品とされた山田美妙の「武蔵野」を連載するなど文学新聞として名をはせ、尾崎紅葉の「金色夜叉」も熱狂的な人気を集めました。

昭和期には吉川英治「太閤記」や松本清張「砂の器」などの歴史的名作を連載。近年も、ベストセラーとなった角田光代さんの「八日目の蝉」や松浦寿輝さんの「川の光」、町田康さんの「告白」(谷崎潤一郎賞)など、文学性の高い作品を生み出しています。

愛なき世界
落下

<作者の言葉>

三浦しをんさん
三浦しをんさん
「愛なき世界」

拙宅の観葉植物は、繁茂したり元気がなくなったりを無言で繰り返しています。ずっと一緒に暮らしているのに、水やりや肥料のタイミングなど、いまだに通じあえた気がしません。

植物って不思議だなあと思い、植物学の研究者についての小説を書くことにしました。植物の、植物に魅せられた人間の、輝きが伝わる話になるよう努めます。どうぞよろしくお願いします。

澤田瞳子さん
澤田瞳子さん
「落花」

平安時代は現代人の想像以上に、音楽に満ちた時代でした。天皇・貴族は学問や和歌の教養と共に楽器演奏の素養が必須とされ、琵琶や琴、笛の稽古に取り組みました。寺では声がいい僧侶ほど賞賛され、経典に節を付けて歌う 声明 しょうみょう も盛んでした。
そんな華やかな都を飛び出した主人公は、もののふたちが争う坂東でどんな音を 見出 みいだ すのか。やがて来たる武士の世、その胎動の中でもがく人々の生き様と、音楽に捕らわれた男たちを描きます。

漫画

朝刊社会面に毎日連載され、「朝の顔」になっているのが、植田まさしさんの「コボちゃん」です。1982年(昭和57年)の連載開始から1万2000回を超えています。読売新聞の歴代漫画で随一の長寿作品であるだけでなく、全国紙の現役漫画の中で最多の連載回数を記録しています。連載1万回に達した2010年6月14日には、主人公・コボちゃんの妹・ミホちゃんが誕生し、一層にぎやかになりました。

夕刊社会面は、2012年から唐沢なをきさんの「オフィス ケン太」を連載しています。IT企業で社員を癒す「オフィス犬」の役目を果たす、柴犬のケン太が主人公です。

日曜版は、そにしけんじさんの「猫ピッチャー」を13年から連載。プロ野球初の猫投手という設定の主人公・ミー太郎のかわいらしさが評判になり、アニメ化やキャラクターグッズの制作も行われています。「コボちゃん」と「オフィス ケン太」は4コマ漫画ですが、「猫ピッチャー」は23コマとワイドです。

歴代の連載漫画には、秋好馨「轟先生」(1949~73年)、鈴木義司「サンワリ君」(1966~2004年)、けらえいこ「あたしち」(1994~2012年)などがあります。コボちゃんに次ぐ長期連載は、「サンワリ君」の1万1240回です。

コボちゃん
コボちゃん
オフィス ケン太
オフィス ケン太
猫ピッチャー
猫ピッチャー