1874年(明治7年)11月の創刊以来、激動の時代と人々の息づかいを記録し、読者に届けてきた読売新聞は2024年、150周年を迎えました。
正確、迅速な報道で人々の「知る権利」に応えるのはもちろん、綿密な取材による数多くのスクープも世に出してきました。水爆実験による「死の灰」を浴びた乗組員の被爆を報じることで核の恐怖を伝えた第五福竜丸事件、世界最大のスポーツイベントの裏側で行われた不正な金銭授受を明るみに出した五輪汚職事件――。国内外に広く発信された特報は枚挙にいとまがありません。言論機関として、30年後の検証にも堪える社説で責任ある主張を展開し、3次にわたる憲法改正試案をはじめ、安全保障や行政改革、税制、教育、医療など、様々な分野で建設的な提言報道にも力を注いできました。
また、スポーツ、文化、エンターテインメントなど幅広い事業を通じて、人々の心を豊かにすることでも社会に貢献してきました。プロ野球の巨人戦や第100回大会を迎えた箱根駅伝といったスポーツの大会、世界的な名画や貴重な文化財にふれることのできる展覧会やコンサートなどを開催し、多くの驚きや感動を届けてきました。近年は日本の美や伝統文化を守り、未来につないでいく活動も行っています。
SNSの普及などで、インターネット上には虚実ない交ぜの情報があふれています。生成AI(人工知能)の登場でその問題はより深刻になり、正確な情報の発信がより一層求められる時代になりました。読売新聞は、これからも信頼される存在であり続けるために、正確で公正な報道でメディアとしての使命を果たし、変化の時代を生き抜くための挑戦を続けていきます。