紙面
読売新聞のスクープや紙面での大型連載企画を紹介します。
スクープ
読売新聞は、数々のスクープを放ち、社会に問題提起してきました。スクープ報道の実績を紹介します。
「五輪汚職事件」を巡る一連のスクープ(2022年)
東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の元理事と、大会スポンサーだった紳士服大手「AOKIホールディングス」の間で、不透明な資金のやり取りがあり、東京地検特捜部が捜査していることを、2022年7月20日朝刊で報じました。特捜部は同年8月17日、元理事を受託収賄容疑で逮捕。その後も、元理事が五輪利権を握った背景や、AOKI側が贈賄工作に至った経緯、組織委が元理事の「暴走」を止められなかった実態などを次々と紙面で報じました。取材班は22年度新聞協会賞を受賞しました。
「海外臓器売買・あっせん」を巡る一連のスクープ(2022~23年)
NPO法人が仲介した中央アジア・キルギスでの生体腎移植で、腎臓提供者(ドナー)のウクライナ人女性に1万5000ドル(約200万円=当時)近くが関係者を通じて支払われたことを、2022年8月7日朝刊で報じました。
取材班は、NPOと「コーディネーター」がやりとりする場面など、約10時間分に及ぶ録音・録画記録を入手。現地・キルギスにも記者を派遣し、移植手術が行われた病院や、日本人が滞在したホテルなどを取材したほか、ウクライナ人ドナーの「もらったお金は娘の学費などに充てた」などの証言を入手しました。
報道をきっかけに、警視庁が臓器移植法違反(無許可あっせん)容疑でNPOを摘発し、国内のドナー不足解消に向けた対策も進みました。取材班は23年度新聞協会賞を受賞しました。
読売新聞の報道の実績は、読売小史からもご覧になれます。
読売小史大型連載企画
読売新聞紙面では、様々な大型連載企画を掲載しています。
情報偏食 ゆがむ認知(2023年)
インターネットが普及し、SNSが発展した「情報過多」の時代。デジタル空間で、興味のある情報ばかりに接していると、認知がゆがみ、考えが偏ってしまいます。そんな問題意識のもと、2023年2月から始まった連載が「情報偏食 ゆがむ認知」です。
人々の関心を奪いあう「アテンション・エコノミー」、好みの情報ばかりに包まれる「フィルターバブル」、偏った考えが増幅される「エコーチェンバー」――。デジタルの負の側面を取材していくと、偏った情報で心身の健康を失った若者や、社会を分断され、民主主義が脅かされた国内外の事例に行きつきました。
インターネットの発展で真偽不明の情報が氾濫する中、読売新聞は真実を伝える報道を続けます。
世界秩序の行方(2023年)
米中対立やロシアによるウクライナ侵略で混迷を深める世界。ポスト冷戦構造は崩壊し、米国主導の秩序は大きく揺らいでいます。民主主義国と権威主義国、その間で揺れる国々――。世界の対立や分断が続く中、これからの秩序はどうなるのか。日本の戦略はどうあるべきか。世界の行方を多角的にリポートした大型連載企画です。