読売新聞の連載小説・漫画

連載小説

読売新聞は、実力派や気鋭の作家の書き下ろし小説を朝夕刊で連載しています。

現在の朝刊の連載小説は、浅田次郎さんの「流人道中記」。幕末が舞台の時代小説です。ある理由で蝦夷地へ流罪となった旗本と、押送を命じられた若い与力の二人旅を描きます。夕刊(一部地域朝刊)では、「堂場瞬一さんの「奔る男 小説 金栗四三」を連載しています。警察小説やスポーツ小説で人気を集めている作家が、日本初の五輪出場選手である金栗四三の選手時代に焦点を当てました。

明治期は、言文一致の先駆的な作品とされた山田美妙の「武蔵野」を連載するなど文学新聞として名をはせ、尾崎紅葉の「金色夜叉」も熱狂的な人気を集めました。

昭和期には吉川英治「太閤記」や松本清張「砂の器」などの歴史的名作を連載。近年も、ベストセラーとなった角田光代さんの「八日目の蝉」や松浦寿輝さんの「川の光」、町田康さんの「告白」(谷崎潤一郎賞)など、文学性の高い作品を生み出しています。

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流人道中記
奔る男

<作者の言葉>

浅田次郎さん
浅田次郎さん
「流人道中記」

史料に残りえなかった歴史を書きたいと思い続けている。小説家にしか許されぬ仕事だからである。そのためには、残りえた史料をなるたけ多く深く読み、名もなき人々の悲しみ喜びを想像しなければならない。

たとえば、流罪とされた者はどのように護送されたのであろうか。島流しでも所払いでもなく、預(あずけ)とされた武士はどのような手続きを経て、誰と、どこへ向かったのであろう。詳細な史料は未見である。物語が始まる。

堂場瞬一さん
堂場瞬一さん
「奔る男 小説 金栗四三」

「黎明(れいめい)期」が好きです。前例がなく、自分の感覚だけを頼りに戦いに挑む人間たちのドラマは、見応えがありますよね。箱根駅伝の最優秀選手賞にその名を残す金栗四三はマラソン、そして日本スポーツ界の礎を作った人として有名ですが、彼が選手として出場した3回のオリンピックは苦闘の連続でした。今回は、最初から最後まで走り通しです。苦しい、そして男くさい話になるのは承知の上。先駆者の戦いを、少しでもリアルに描きたいと思います。

漫画

朝刊社会面に毎日連載され、「朝の顔」になっているのが、植田まさしさんの「コボちゃん」です。1982年(昭和57年)の連載開始から1万2000回を超えています。読売新聞の歴代漫画で随一の長寿作品であるだけでなく、全国紙の現役漫画の中で最多の連載回数を記録しています。連載1万回に達した2010年6月14日には、主人公・コボちゃんの妹・ミホちゃんが誕生し、一層にぎやかになりました。

夕刊社会面は、2012年から唐沢なをきさんの「オフィス ケン太」を連載しています。IT企業で社員を癒す「オフィス犬」の役目を果たす、柴犬のケン太が主人公です。

日曜版は、そにしけんじさんの「猫ピッチャー」を13年から連載。プロ野球初の猫投手という設定の主人公・ミー太郎のかわいらしさが評判になり、アニメ化やキャラクターグッズの制作も行われています。「コボちゃん」と「オフィス ケン太」は4コマ漫画ですが、「猫ピッチャー」は23コマとワイドです。

歴代の連載漫画には、秋好馨「轟先生」(1949~73年)、鈴木義司「サンワリ君」(1966~2004年)、けらえいこ「あたしち」(1994~2012年)などがあります。コボちゃんに次ぐ長期連載は、「サンワリ君」の1万1240回です。

コボちゃん
コボちゃん
オフィス ケン太
オフィス ケン太
猫ピッチャー
猫ピッチャー