医療・福祉のために
1.医療分野の取り組み
正力厚生会
読売新聞社は、読売グループの公益財団法人「正力厚生会」を通じて、全国のがん患者団体を助成するなど、がん患者やその家族を支援する事業に取り組んでいます。
正力厚生会は、読売新聞社主だった正力松太郎(1885年~1969年)の後押しで1943年(昭和18年)に設立され、以前は福祉施設に車椅子や補聴器などを寄贈する活動に取り組んでいました。読売新聞社の医療・福祉の分野における社会貢献活動を長年担ってきた、歴史のある法人です。


がん患者団体への助成
資金難などで活動が制約されている全国のがん患者団体のうち、優れたイベントやプロジェクトを行っている団体を一般公募し、助成金を支給しています。既に延べ300以上の団体に助成しました。
医療機関への助成
がん患者とその家族の生活の質の向上に取り組む医療機関に対し、助成金を支給しています。これまでに、がん患者の在宅療養の普及を目指す国立がん研究センターなどのプロジェクトや、公共図書館を正しいがん情報普及の窓口に活用するプロジェクトなどに助成しました。
読響ハートフルコンサート
全国のがん診療連携拠点病院などで、読売日本交響楽団の団員による弦楽四重奏の演奏会を開催し、患者や医療従事者にプロの演奏を楽しんでもらっています。これまでに全国47都道府県の80以上の医療機関で開催しました。会場の医療機関は、一般公募した中から地域バランスなどを考慮して選考しています。
読売クリニック
「読売クリニック」は、東京・大手町の読売新聞ビル6階にある医療機関です。1929年(昭和4年)、東京・神田三崎町に「読売診療所」として開設されました。銀座、大手町と場所を変えながら、社員だけでなく、地域の人々に医療サービスを提供してきました。大手町に新社屋が完成した2014年1月、現在の名称となりました。2021年度の読売クリニック受診者のうち、半数は読売健康保険組合の加入者以外の方々が占めています。

新型コロナへの対応
新型コロナウイルスのワクチン接種に貢献するため、読売新聞東京本社は2021年8月から、読売巨人軍、三井不動産などと連携し、東京都のほか、文京区、新宿区、港区など5区の合同接種会場として東京ドームを無償提供しました。
医師や看護師、薬剤師の確保など運営にも全面協力し、11月までの計34日間で約2万8000人に2回の接種を行いました。東京本社内の職域接種会場でも、近隣自治体の職員や住民の接種を受け付けました。

2.福祉分野の取り組み
読売光と愛の事業団
読売新聞社は、読売グループの社会福祉法人「読売光と愛の事業団」を通じて、障害者や災害被災者などを支援する事業に取り組んでいます。2011年の東日本大震災の時には、29億円を超える救援募金が寄せられ、被災者のために活用しました。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、医療従事者を支援するためのコロナ募金にも取り組みました。
読売光と愛の事業団も歴史のある法人です。視覚障害者を支援する「読売光のプレゼント協会」(1961年設立)と、重症心身障害児や施設を支援する「愛のプレゼント協会」(69年設立)が1971年(昭和46年)に合併して発足し、読売新聞社の福祉の分野での社会貢献活動を50年以上にわたって担ってきました。

郡司ひさゑ奨学金
「郡司ひさゑ奨学金」は、1997年(平成9年)に67歳でなくなった東京・渋谷区の郡司ひさゑさんの寄贈遺産を基にした奨学制度です。児童養護施設や里親のもとで暮らす若者が高校卒業後に進学する際、返済義務のない奨学金の支給を行っています。公募で毎年10人程度を選んで卒業まで年30万円を贈っています。
子ども育成事業
「子どもの貧困」の解消を主目的に、子ども食堂やフードバンクの運営、学習支援など、子どもたちの健全な育成を目指して活動している団体を支援しています。2021年度はコロナ禍で困窮する母子家庭などの子どもたちを支援する活動を対象とし、11団体に総額450万円を助成しました。
生き生きチャレンジ
「生き生きチャレンジ」は、障害者が働く作業所の事業に資金助成し、障害者の雇用や賃金アップを図る事業です。読売巨人軍や大リーグ・ヤンキースなどで活躍した松井秀喜選手の寄付による「松井秀喜ホームラン基金」の事業として始まり、2006年以降、現在の名称に変わりました。
読売福祉文化賞
新しい時代にふさわしい福祉活動を展開し、障害者や高齢者が暮らしやすい環境作りに取り組んでいる個人や団体を顕彰しています。毎年、読売新聞で申請を呼びかけ、一般部門と高齢者福祉部門の2部門でそれぞれ3団体を選んで表彰しています。副賞として各100万円を贈呈。2022年度は20回目の募集となります。

読売アイバンク
「読売アイバンク」は、角膜移植でしか視力を回復できない患者のために、移植をあっ旋する事業です。1961年(昭和36年)の設立以来の献眼登録者は累計23万人超にのぼり、6000人以上の患者が光を取り戻しています。

よみうりランド花ハウス、よみうりランドケアセンター
「よみうりランド花ハウス」は、160床全室個室の特別養護老人ホームです。「よみうりランドケアセンター」は、150床全室個室の介護老人保健施設です。両施設とも川崎市多摩区にあります。

